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医薬品副作用被害救済制度

医薬品副作用被害救済制度とは

医薬品副作用被害救済制度(以下救済制度という)とは、医薬品(抗がん剤等一部の医薬品を除く医療用医薬品、一般用医薬品等)を適正に使用したにもかかわらず発生した副作用による健康被害を受けた方に対して、医療費等の給付を行い、被害を受けた方の迅速な救済を図ることを目的として、昭和55年に創設された医薬品医療機器総合機構法に基づく公的な制度です。

救済制度は健康被害を受けた本人(または遺族)等が、医師の診断書等とともに医薬品医療機器総合機構(以下PMDAという)に申請し、厚生労働大臣の諮問機関である薬事・食品衛生審議会で審議され、医薬品を適正に使用していたことが認められたケースだけが、救済制度の対象となります。入院を必要とする疾病の治療、一定以上の障害、死亡が給付対象となり、軽度な健康被害は対象外です。

医薬品副作用被害救済制度

給付の種類

給付の種類

説明

医療費

副作用による疾病の治療注1 に要した費用(ただし、健康保険等による 給付の額を差し引いた自己負担分)を実費補償する(健康保険の療養に要する費用の額の算定方法の例による)

医療手当

副作用による疾病の治療注1 に伴う医療費以外の費用の負担に着目して給付される(定額)

障害年金

副作用により一定程度の障害の状態注2 にある18歳以上の人の生活補償等を目的として給付される(定額)

障害児養育年金

副作用により一定程度の障害の状態注2 にある18歳未満の人を養育する人に対して給付される(定額)

遺族年金

生計維持者が副作用により死亡した場合に、その遺族の生活の立て直し等を目的として給付される(定額。最高10年間を限度とする)

遺族一時金

生計維持者以外の人が副作用により死亡した場合に、その遺族に対する見舞等を目的として給付される(定額)

葬祭料

副作用により死亡した人の葬祭を行うことに伴う出費に着目して給付される(定額)

注1:医療費及び医療手当の給付の対象となるのは、副作用による疾病が「入院治療を必要とす る程度」の場合。

注2:障害の状態とは、症状が固定し治療の効果が期待できない状態又は症状が固定しないまま 副作用による疾病について初めて治療を受けた日から1年6ヵ月を経過した後の状態をいう。 障害の状態が一定の重篤度(政令で定める1級又は2級)に達している場合に、障害年金 及び障害児養育年金の支給の対象となる。

○給付の対象とならない場合

  • ・法定予防接種を受けたことによるものである場合 ・製造販売業者など、他に損害賠償の責任を有する者が明らかな場合
  • ・救命のためにやむを得ず通常の使用量を超えて使用したことによる健康被害で、その発生が予 め認識されていた等の場合
  • ・健康被害が入院治療を要する程度でない場合や日常生活が著しく制限される程度の障害でない場合
  • ・請求期限が経過した場合 ・不適正な目的や方法などにより使用したことによるものである場合
  • ・対象除外医薬品注 3 による健康被害の場合
  • ・その他、厚生労働省の薬事・食品衛生審議会における、医学的薬学的判定において認められ なかった場合

注3:がんその他特殊疾病に使用されることが目的とされている医薬品であって厚生労働大臣の指 定するもの(抗がん剤、免疫抑制剤などのうち指定されているもの)。
人体に直接使用されないものや、薬理作用のないもの等副作用被害発現の可能性が考えら れない医薬品(殺虫剤、殺菌消毒剤、体外診断薬、賦形剤など)。
※対象除外医薬品の詳細はPMDAホームページにも掲載しています。
http://www.pmda.go.jp/relief-services/adr-sufferers/0044.html

請求期限

給付の種類

説明

医療費

医療費の支給の対象となる費用の支払いが行われたときから5年以内

医療手当

請求に係る医療が行われた日の属する月の翌月の初日から5年以内

障害年金

請求期限は定められていません。

障害児養育年金

請求期限は定められていません。

遺族年金

死亡のときから5年以内注4 

ただし、死亡前に医療費、医療手当、障害年金又は障害児養育年金の 支給決定があった場合には、死亡のときから2年以内

注4:遺族年金を受けることができる先順位者が死亡した場合にはそ の死亡のときから2年以内

遺族一時金

遺族年金と同じ

葬祭料

遺族年金と同じ

ジェネリック医薬品と救済制度

ジェネリック医薬品の場合も、先発医薬品と同じように、これらの救済制度が適用されます。ジェネリック医薬品の信頼性を高める上では、この事実も、医師や薬剤師にしっかり情報提供する必要があります。


救済制度における拠出金

救済給付の必要費用は、先発医薬品、ジェネリック医薬品問わず、医薬品の製造販売業者がその社会的責任に基づいて納付する拠出金が原資となっています。

*1一般拠出金:医薬品製造販売業者がその医薬品の出荷数量に応じて毎年負担する。

*2付加拠出金:救済給付を必要とする健康被害を発生させた医薬品を製造販売した製造販売業者が負担する。


また、救済制度に係るPMDAの事務費の1/2相当額については、国からの補助金により賄われています。


生物由来製品感染症等被害救済制度

平成16年4月1日に生物由来製品感染等被害救済制度が創設されました。創設日以降(再生医療等製品については、平成26年11月25日以降)に生物由来製品、又は再生医療等製品(生物由来製品等)を適正に使用したにもかかわらず、その製品を介して感染などが発生した場合に、入院治療が必要な程度の疾病や日常生活が著しく制限される程度の障害などの健康被害について救済給付を行う制度です。感染後の発症を予防するための治療や二次感染者なども救済の対象となります。制度のしくみについては、救済制度と同様です。