ジェネリック医薬品をもっと知っていただくために
医療関係者の方向け情報
ジェネリック医薬品について
(1)品質保証
ジェネリック医薬品は、薬事法のもと、さまざまな規制・基準を遵守して開発・製造・販売されており、その品質保証基準は新薬と同一です。
品質保証に関する基準
平成17(2005)年の改正薬事法の施行により、医薬品製造販売業の許可は製造所の保有を前提としないこととなり、原薬から包装された製品に至る医薬品の製造は、自社を含む国内外の医薬品製造業で行われることになりました。これらを総合的に管理し、製造販売する医薬品の品質を保証するのが「医薬品の品質保証に関する基準(GQP)」です。
品質保証体制
総括製造販売責任者の管理のもと、品質保証責任者が製造販売する医薬品の品質保証にあたっています。原薬から製品に至るまでの医薬品の製造に関わる全ての製造所を総合的に管理し、出荷される医薬品の品質を確保します。新薬が新薬の製造所、ジェネリック医薬品がジェネリック医薬品の製造所ではなく、ジェネリック医薬品の製造所においても、多くの新薬が製造されており、これらの管理がその品質を決定します。

医薬品の製造管理及び品質管理に関する基準(GMP)
製造所における医薬品の製造は「医薬品の製造管理及び品質管理に関する基準(GMP)」及び「薬局等構造設備規則」に基づき、ソフトとハードの両面から適切に管理されています。各製造所は製造する医薬品の種類に応じた適切なクリーン環境を整えており、その製造は教育訓練を受けた作業者により、定められた手順に基づき行われています。また、品質部門により、原薬、製造の各工程、中間製品並びに最終製品の品質は厳重に試験・検査されています。更に行政による定期的な査察を受けることが義務付けられています。このように医薬品の品質は、新薬もジェネリック医薬品も同じ基準で管理、運営されています。
医薬品に関する基準
- GQP(Good Quality Practice)
「医薬品の品質保証に関する基準」 - GLP(Good Laboratory Practice)
「医薬品の安全性に関する非臨床試験の実施の基準」 - GCP(Good Clinical Practice)
「医薬品の臨床試験の実施の基準」 - GMP(Good Manufacturing Practice)
「医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理に関する基準」 - GVP(Good Vigilance Practice)
「医薬品、医薬部外品、化粧品及び医療機器の製造販売後安全管理の基準」 - GPSP(Good Post-marketing Study Practice)
「医薬品の製造販売後の調査及び試験の実施の基準」
(2)規格及び試験方法
医薬品に使用される原薬及び製剤の規格及び試験方法(性状、確認試験、純度試験、溶出試験、含量試験等)は、国の厳格な審査を受けて承認されます。ジェネリック医薬品の承認審査においては、原薬と製剤両方に対して、対照となる新薬と同等またはそれ以上の厳格な規格設定が承認の条件となっており、ジェネリック医薬品の品質規格は新薬と同等またはそれ以上のものとなります。
(3)安定性試験
医薬品の市場流通期間中の品質を保証するため、安定性試験を実施しております。承認申請時に実施する加速試験の他、長期保存試験(室温又は25℃)を実施し、有効期間内の品質が良好であることが確認されています。また、医療機関での使用時の品質を保証するために光安定性試験や無包装状態での安定性試験等を実施し、使用時の品質情報が提供されております。
(4)生物学的同等性とは
ジェネリック医薬品は対照となる新薬と生物学的に同等であることをもって承認されます。生物学的同等性が実証できれば、改めて臨床試験を行うことなく、両医薬品の臨床現場における有効性と安全性の同等性が担保されます。
生物学的に同等であるとは、ジェネリック医薬品と新薬のバイオアベイラビリティ(生物学的利用率:薬物が血管外投与部位から全身循環血中に入る速度と量)が同等であることをいい、ジェネリック医薬品と新薬を個々に投与したときの、最高血中濃度(Cmax)、血中濃度時間曲線下面積(AUC)等を比較することにより、統計的に同等であるか否かを評価します。
生物学的同等性の評価方法は「後発医薬品の生物学的同等性試験ガイドライン」に定められており、ガイドラインに定められた試験方法や基準は世界共通のものとなっています。
生物学的同等性の試験方法
ジェネリック医薬品(試験製剤)と新薬(標準製剤)を用いて、原則としてクロスオーバー法で、通常、12~24名の健康成人志願者を対象に臨床常用量を投与し、7時点以上で血液を採取し、その薬物(有効成分)の血中濃度の時間推移を測定します。
生物学的同等性の試験方法:「クロスオーバー法」
クロスオーバー法とは、同一被験者が一定期間を空け、新薬とジェネリック医薬品をそれぞれ交互に服用する試験方法です。

生物学的同等性の評価方法
生物学的同等性試験の評価は、試験によって得られたデータを統計的に解析して行います。AUCとCmaxを主なパラメータとし、tmaxやMRTなどは参考パラメータとして用います。
有効成分の血中動態の測定
- Cmax:最高血中濃度
maximum drug concentration 生体内に投与された薬物の血中濃度の最高値。 - tmax:最高血中濃度到達時間
maximum drug concentration time
生体内に投与された薬物が最高血中濃度(Cmax)に達するまでの時間。 - AUC:血中濃度時間曲線下面積
area under the blood concentration time curve
生体内に投与された薬物の血中濃度を経時的に表したグラフの曲線と時間軸によって囲まれた部分の面積。薬物のバイオアベイラビィリティやクリアランスの指標となる。 - MRT:平均滞留時間
mean residence time 投与された薬物が生体内に滞留する平均時間。
