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月刊JGAニュース

編集後記  

 台風一過の東京は真夏日で、10月としては記録的な猛暑と報道されている。先日の台風21号では、強風と高潮で関西を中心に大きな被害が出た。特に関西国際空港では、浸水も発生し、完全復旧に何日も要する事態になった。今回の台風24号では、その教訓を生かして、鉄道各社では計画運休を実施するなど、その影響を最小限に食い止めるべく警戒と対策を実施した。一方で街路樹が倒れたり停電が発生したりするなど、各地に大きな爪痕を残した。9月6日に発生した北海道胆振東部地震をはじめ、今年に入ってからは大阪北部地震や島根西部地震も発生、現在も各地で復興に向けた活動が行われている。天候関連では7月の豪雨により、西日本を中心に大きな被害があり、また全国的にはかつてない猛暑に見舞われた。
 こうした大きな災害が発生する度に、そういったことが自分の身の周りで発生する可能性があることを自分事として考えているかということを考える。懐中電灯や電池など避難用の持ち出し用品を一つに取りまとめることや、非常用の食品や飲料水を備蓄するなど、普通に出来ることをしていないことをいつも反省する。また今回は特に外国人に対する情報発信について取り上げられていたが、日本語の情報でも自分で取りに行き自分事として行動に移さなければ意味をなさない。オーストリッチ症候群とはよく言ったもので、「今までは大丈夫だったから」「前回も大きな災害は発生しなかったから」等、目の前の問題や危険を直視せず、何もしないで過ごせればよいのだが、何事に対しても自ら情報を取りに行き、自分事として判断していかなくてはならないことを痛感する。医療を取り巻く環境も大きく変わってきている。自分にとって最適な医療は何かを自ら考え、情報を集めることが必要になった。インターネットで膨大な情報に接することが出来るようになったと同時に、正しい情報を見極め、自分事として行動する力も求められる時代になったことを強く感じている。


(KT)

 

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