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新年のご挨拶

年頭所感

日本ジェネリック製薬協会 会長 澤井 光郎

新年明けましておめでとうございます。
皆様には、日頃から当協会の運営並びにジェネリック医薬品の使用促進に多大なるご支援ご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。


 我が国では、急速な少子高齢化の進行が経済社会に大きなインパクトを及ぼすと想定されており、社会保障制度を長期的に揺るぎない制度とすることが最重要課題となっています。そうした中、良質安価なジェネリック医薬品の安定供給を通じて国民皆保険制度の維持に貢献していくことは、ジェネリック業界の使命であると認識しております。
 「経済財政運営と改革の基本方針 2017」では「2020 年 9 月までに後発医薬品の使用割合を 80%」とする目標が示されましたが、昨年 9 月に行われた薬価調査では 72.6%、当協会の 2018 年度第 2 四半期(7 月 -9 月)の調査速報値では 73.2%となっています。私どもは、この目標の達成を当面の最優先課題として、品質の信頼性の確保、安定供給体制と情報の収集・提供体制の強化に万全を期し、業界一丸となって目標達成の要請に応えてまいりたいと存じます。
 厚生労働省では、2018 年度からジェネリック医薬品の使用が進んでいない地域の課題解決に向けて重点地域使用促進事業をスタートさせています。当協会として、こうした事業への協力を含めステークホルダーの方々と連携して、国民や医療関係者の皆様方のジェネリック医薬品に対する信頼と理解が一層進むよう、広報活動の深化に取り組んでまいります。


 さて、一昨年の薬価制度抜本改革により、新薬、長期収載品、ジェネリック医薬品のいずれもが、これまでとは全く異なる環境になりました。G1/G2 ルールでは、ジェネリック医薬品収載後 10 年が経過した長期収載品の薬価をジェネリック医薬品の 2.5 倍まで引き下げ、その後 6 年かけてジェネリック医薬品と同額、もしくは 10 年かけて 1.5 倍まで引き下げ、さらに G1 品目については一定の条件を満たす場合には市場撤退も認めるということになりました。さらに中間年改定の導入もあり、これまで以上に薬価の下落スピードが早まることが想定され、今後ジェネリック医薬品業界は非常に厳しい経営環境と対峙することとなります。実際、これらの厳しい環境変化を予測してか、GE 事業から撤退する企業や経営統合する企業が既にいくつか出てきています。
 この薬価制度の抜本改革については、中央社会保険医療協議会では「薬価制度の抜本改革による関係者への影響を検証した上で、必要な対応について引き続き検討すること」とされています。今年はこの議論が本格化しますので、当協会として、ジェネリック医薬品を持続的に安定供給できる薬価制度の実現に向けて的確に対応していく所存です。また、昨年厚生労働省より発出された「医療用医薬品の流通改善に向けて流通関係者が遵守すべきガイドライン」についても、当業界として非常に重く受け止めており、当事者として真摯に取組んでまいります。


 当協会は、一昨年 5 月に「ジェネリック医薬品産業ビジョン」を発表致しましたが、私どもの産業を取り巻く環境はその時とは大きく異なってきています。薬価制度の抜本改革だけではなく、マクロ環境に目を向けると、今後 75 歳以上の後期高齢者人口が大きく増加した後、2025 年以降は現役世代の急減が見込まれています。さらには、ビッグデータ、AI、IoT 等、デジタル化の新たな波の到来、グローバリゼーションによる事業の一層のボーダレス化など、かつて私達が経験したことのない大きな変化が予想されます。このため当協会では現在、ジェネリック医薬品産業が自ら変貌し成長を遂げていくための指針となる産業ビジョン(改訂版)の検討を行っています。


 上記以外にも、昨年来、業界を取り巻く状況には例えば、以下のような変化があります。


 薬事の関係では、一昨年 6 月に厚生労働省より「医療用医薬品の添付文書等の記載要領について」が発出され、改正された記載要領に基づく添付文書は本年 4 月から適用され 2024 年 3 月末までに改訂を終了することとされています。会員の皆様には、対応に遺漏なきようお願い申し上げます。
 また、医薬品医療機器等法の改正に向けた議論が医薬品・医療機器制度部会において行われてきましたが、昨年末取り纏められました。その中では、許可等業者・役員の責務の明確化、総括製造販売責任者の要件の明確化・例外規定の設定、添付文書の電子化、広告違反等の違法行為の抑止のための課徴金制度の検討など、医薬品に関係する多岐にわたる事項が盛り込まれています。改正法案は、今年の通常国会に提出される予定ですので、当協会としてはその動向等について、会員の皆様とも適切に情報共有をしてまいりたいと考えています。
 プロモーション活動関係では、昨年9月に厚生労働省より「医療用医薬品の販売情報提供活動に関するガイドライン」が発出され、本年 4 月より適用されます。会員の皆様におかれましては、販売情報提供活動の担当部門から独立した販売情報提供活動監督部門を設けるなど、体制の整備を行っていただきますようお願い申し上げます。
 また、昨年 11 月には、日本製薬団体連合会より「IFPMA コード改定に関する連絡について」が発出されました。IFPMA(国際製薬団体連合会)では、これまで慣習的に医療関係者に提供されていた香典やカレンダー等の提供を禁止する COP(コード・オブ・プラクティス)の改定を行っています。会員の皆様におかれましては、これらの内容・背景等をご理解の上、製薬企業として適切なプロモーション活動に取組んで頂きたいと思います。
 当協会が加盟する国際業界団体である IGBA(国際ジェネリック医薬品・バイオシミラー協会)は、2018 年 6 月に ICH の運営委員会メンバーに選出されました。ICH においては、ジェネリック医薬品に係る規制調和の議論が始まりつつあります。国際動向も視野にいれた協会運営の重要性が大きくなっており、会員の皆様には一層のご理解をお願い申し上げます。


 他にも様々な課題があるかとは存じますが、今年一年これらの課題に的確かつ迅速に対応し、ジェネリック医薬品業界全体の将来展望を明るいものにしていきたいと思います。


 今後とも皆様方のご支援ご協力のもと、また当局や関係団体のご指導をいただきながら、ジェネリック医薬品業界の発展に誠心誠意尽くしてまいる所存でございますので、引き続き、ご指導・ご鞭撻の程、よろしくお願い申し上げます。


 本年が皆様にとりまして、輝かしい一年となることを祈念し、年頭のご挨拶といたします。

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