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GE80%時代、キーワードは品質問題から安定供給へ

株式会社じほう 報道局
海老沢 岳

 日医工のジェネリック医薬品セファゾリンナトリウムが欠品する問題を今年3月に知り、ジェネリック医薬品の主要なテーマが「品質問題」から「安定供給」という新たなステージに移ったとの印象を筆者は感じた。
 この問題は4月の日本感染症学会総会の特別シンポジウムでも取り上げられた。市場シェア60%を占める日医工のセファゾリンが欠品したことで抗菌薬21品目も出荷調整にあっているという。
 2019年にも到来するジェネリック医薬品の数量シェア80%時代。セファゾリンのように臨床で欠かせないキードラッグの多くがジェネリック医薬品に置き換わっていく。置き換わったキードラッグでジェネリック医薬品企業1社のシェアが大きい場合は同じようなことが起きる可能性がある。そういう意味でこれは日医工1社だけの問題ではないと言える。
 ジェネリック医薬品の数量シェアが低かった時代は国の使用促進策の波に乗り、ジェネリック医薬品企業が等しく利益を分かち合い成長できた。1社ごとのシェアが低かったため1社が欠品しても補完できた。
 ただまもなく市場は飽和状態となり、ジェネリック医薬品市場から撤退する企業も出始めている。1社で市場シェアの大部分を持つ製品は今後も増えていくだろう。
 市場の大部分のシェアを持つ製品という意味では新薬メーカーも同じだが、薬価に占める原薬の割合という意味では大きく異なる。
 新薬メーカーは薬価に占める原薬の割合が低いため、安定供給に向け自社で原薬を製造するなど品質に手厚い投資ができる。
 自由薬価の国だったら原薬の価格が高騰すれば販売価格に容易に転嫁できるが、日本の薬価制度では薬価が下がる一方で、より安価な原薬に手を出さざるを得ない。
 もちろん安定供給の一義的な責任はジェネリック医薬品メーカーにある。
 ただ日本感染症学会総会のシンポジウムで、パネリストから出ていた意見で▽キードラッグでは本来は企業秘密のコスト構造を企業が厚生労働省に明らかにして薬価の引き上げを求める▽厚労省がキードラッグでは薬価を保証する―は傾聴に値するのではないかと筆者は感じた。

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