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19年度上期業績、GE大手3社増収3社以外はAGの好調目立つも…

株式会社じほう 報道局 日刊・PJ編集部
大塚 達也

 2019年度上期決算は日医工、沢井製薬、東和薬品のジェネリック医薬品大手3社とも増収となった。薬価改定もなく、国内市場において近年の上市品を中心に順調に数字を伸ばした。3社以外では、オーソライズド・ジェネリック(AG)によって売り上げを確保できた企業がジェネリック医薬品事業を売り上げ増に導く傾向が目立った。


 日医工は、前年同期の売上高122億円のエルメッド エーザイを4月からエルメッドとして統合したこともあり、国内事業の売り上げが768億5100万円(前年同期比129億9800万円増)に。ただ、米国事業においてインドの製造委託先からの供給が停止した影響で146億6800万円(38億2500万円減)の大幅減収となり、連結の売上収益は915億1900万円(91億7300万円増)にとどまった。営業利益も37億7700万円(9億4300万円減)で3社唯一の減益となった。


 沢井製薬の国内事業は、安定して保険薬局への納入実績を伸ばし、720億300万円(34億500万円増)の増収。工場再編によるコスト削減でセグメント利益も138億100万円(20億1700万円増)となった。価格の不安定な米国市場においては売上収益184億7800万円(17億1600万円減)、営業利益14億5300万円(5億2100万円減)だったが、連結では売上収益904億8100万円(16億8900万円増)、営業利益152億5500万円(14億8800万円増)の増収増益を達成した。


 海外進出していない東和薬品は2017年から行っている医薬品卸との協業による販路拡大が奏功。好調な業績を維持した。売上高は553億5000万円(62億1100万円増)で、営業利益も92億1800万円(32億9400万円増)と大きく伸長した。


 ジェネリック専業3社以外では、3月に排尿障害改善薬「ユリーフ」のAGを発売した第一三共エスファや、アレルギー性鼻炎治療薬「キプレス」のAGに加え8月にアレルギー性鼻炎治療薬「ナゾネックス」のAGも上市したキョーリン製薬ホールディングス、月経困難症治療薬「ルナベル」のAGを昨年12月から販売するあすか製薬などがジェネリック医薬品事業の増収を確保した。


 ジェネリック医薬品の使用促進によって新薬のライフサイクルが短縮に向かう中、新薬系企業がAGによる「延命策」を取るケースも増えてきた。AGは、通常のジェネリック医薬品の後追いで上市されても高いシェアを獲得するなど、ジェネリック医薬品市場にも大きなインパクトを与えている。


 だが、次期薬価制度改革において、AGが上市された長期収載品に関しては段階的引き下げ(G1・G2ルール適用)までの期間を前倒しすることが検討され、延命策にもプレッシャーがかけられている。AGを発売することで長期収載品の価格が一層下がるとなると、新薬のライフサイクルマネジメントにも当然影響が出る。今後のAGビジネスがどう展開されるのか注目が集まる。