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月刊JGAニュース

委員会活動報告  

「くすり相談委員会全体研修会」について

くすり相談委員会

日時:2021 年 2 月 26 日(金)14:00 ~ 17:30
会場:オンライン開催(Microsoft Teams を使用)
(中継会場)CIVI 研修センター日本橋 会議室 N403AB


開会の挨拶
日本ジェネリック製薬協会 佐藤 岳幸 理事長


講演 1 『在宅勤務・BCP 対策が成功したコールセンター事例 5 選 
緊急時でも安心してテレワークに切り替えられるクラウド型の電話システムとは?』 
● 講師 : 株式会社リンク 取締役 BIZTEL 事業部長 坂元 剛 先生 


講演 2 『在宅勤務をするスタッフの心と体のケア』 
● 講師 : 株式会社ブランニューデイ 代表取締役 池田 浩一 先生


閉会の挨拶
くすり相談委員会 曽部 美穂 委員長 

2 月 26 日(金)にくすり相談委員会全体研修会を開催いたしましたので報告いたします。

 2021年1月に2回目の緊急事態宣言が発令され、どのようにくすり相談業務を継続していくか、くすり相談運営委員会にて毎回情報交換してまいりました。そこで、今回の全体研修会のテーマは各社関心の高い「在宅勤務における受電業務」とし、2名の先生方にご講演いただくことといたしました。
 運営委員会の開催は2020年5月から既にオンライン開催(5月の運営委員会は、オンラインと対面を併用し開催、7月以降はオンラインでの開催)としておりましたが、研修会の開催方法についても、他主催研修会等を参考にしながら、オンライン開催といたしました。初めての試みではありましたが、26社48名と多くの方に参加いただきました。
 坂元先生からは、クラウド型電話システムの導入にあたってのポイントについて、実際の導入事例をもとに大変わかりやすくご紹介いただきました。①環境維持②見える化③公平さ④セキュリティの「心理的安心度」が成功のカギであるとのことでした。通常勤務・在宅勤務によらず音声品質や電話の公平分配が維持できること、またセルフサービス性が高いシステムであると柔軟な対応が可能になるということでした。稼働状況のリアルタイムモニタリングは導入事例でも非常に有効であり、従業員の心理的安心度も高まること、そのほかセキュリティ維持のための対従業員基準、システム要件を伺いました。在宅受電が可能となるシステムを知るきっかけとなり、大変有意義でありました。

 池田先生からは、在宅受電運用の際の不安材料の1つである、応対者の心と体のケアについてお話しいただきました。緊急事態宣言の発令により、入電者のイライラも増えているという背景がある中で、応対時のストレス管理・軽減のための様々な方法を教えていただきました。
 苦情対応時の具体的な対策(トイレに行く、肩をもむ等)を事前に決めておくというのは、すぐに取り入れることができる内容でとても参考になりました。応対時は笑声(えごえ)を意識し、明るい挨拶をすることでトラブルを減らすことができたというお話しは大変興味深かったです。そのほか、マインドフルネス、アロマ、食事、テレワーク下でのマネジメント、デジタルデトックスについてと幅広い内容でした。

 今年度もくすり相談運営委員の有志にて、全体研修会プロジェクトチームを結成し、研修に適切なテーマ・開催方法等を検討し、本研修会の開催へ至りました。
 質疑応答の時間も設けられ、参加者からの質問にも対応でき、本研修内容が会員各社様の今後の相談業務改善につながるものと確信しております。
 最後に、ご講演いただきました坂元剛先生並びに池田浩一先生に心よりお礼申し上げます。


信頼性向上プロジェクト全体会議の開催

信頼性向上プロジェクト

 昨年来、品質に起因する問題が多発し、現在ジェネリック医薬品の品質と安定供給に対する医療関係者の方や患者様の信頼は大きく揺らいでいます。当協会として、「医薬品の製造管理、品質管理に起因する問題への対応」並びに「ジェネリック医薬品の安定供給」に取組むことは喫緊の課題となっています。これらの課題に対しては、昨年12月以降、信頼性向上プロジェクト常任委員会を中心に検討し対応してきています。
 信頼性向上プロジェクトは、本来、「後発医薬品のさらなる使用促進のためのロードマップ」への取組みを関係委員会と連携し行うことを目的に組織されたものですが、当面の間、当協会として上記の喫緊の課題に対して取り組む中核的なプロジェクトとすることとし、上記課題に機動的且つ集中的に取組んでいます。
 3月19日(金)に開催した信頼性向上プロジェクト全体会議には、総括製造販売責任者、製品在庫管理者を中心に会員会社39社より100名以上にご参加いただきました。

 冒頭、澤井会長からは、協会としての品質問題への具体的な対応については遅くとも3月末までには示すよう関係各方面から要請されている。本日の参加者には、業界の信用を取り戻すために先頭に立って取組んでもらいたいとの要請がありました。

 講演Ⅰでは、日本病院薬剤師会・副会長の川上純一先生より『医薬品の品質・安定供給・情報提供の重要性:ジェネリック使用促進の歩みを止めないために』についてご講演頂きました。  これまでのジェネリック医薬品の使用促進の 20 年間の歩みに触れながら、医薬品の回収事案発生時の医療現場における対応等についてご紹介頂きました。また、ここ最近のジェネリック医薬品の品質問題を受けて、「これまでの 20 年間は何だったのか?」「時計の針が戻ったようだ」という率直な感想とともに、回収事案での企業の説明不足に対する厳しい指摘がなされました。また、医療現場における医療安全の考え方や取り組みに触れながら、「責任ある立場にある者は現場にプレッシャーをかけて従業員を委縮させないような対応を考えてほしい」、「品質より安定供給を優先させたという物言いは止めてもらいたい」との考えを述べられました。
 講演Ⅱでは、厚生労働省医政局経済課流通指導室の三浦勲専門官より、『ジェネリック医薬品の使用促進と今後の課題』についてご講演頂きました。  今回の品質問題を受けてのジェネリック医薬品の使用へのさらなる課題とジェネリック医薬品業界への要望を中心にお話し頂きましたが、「製造を間に合わせるために品質を蔑ろにしてよい訳ではない」との厳しいご意見を頂きました。一方で、経済課として、後発医薬品の使用促進と使用の維持をしていかなければならないと考えていること、信頼を失った状況からいかにして早く立ち直らせるかが重要であるとの認識が述べられました。
 報告では、佐藤理事長より、『ジェネリック医薬品の一層の信頼性確保について(会員会社における製造管理、品質管理の徹底の不備に起因した品質問題への対応等について)』の説明がありました。  具体的には、一連の品質問題の概要、2社に対する協会の措置、品質に起因する問題に対する協会の取組み、厚生労働省監視指導・麻薬対策課長通知(令和3年2月9日薬生監麻発0209第2号)への対応、近々会員会社に要請する予定の原薬取り違え防止策に関する事例調査、製造販売承認書と製造実態の整合性確認、協会として既に会員各社に対して行った信頼性確保確認アンケート(集計結果/今後の対応策)について説明され、ジェネリック医薬品の信頼性確保のために会員各社に積極的に取組むよう要請されました。

 最後に、澤井会長より、信頼性確保確認アンケートの結果はありのまま公表する、半年後にフォローアップとして予定している再アンケートでは成果が出るよう各社内で取組んでほしいと要請がされ、終了致しました。


「GE薬協自主行動基準」の改定について

倫理委員会

 この度 GE 薬協では、協会の自主行動基準である「コンプライアンス・プログラム・ガイドライン」及び「企業行動基準モデル」を改定し協会のホームページに公表いたしました。本自主基準の実施日は4月1日付となります。

 2016年4月に「コンプライアンスプログラムガイドライン」の改定を、2018 年 4 月には「企業行動基準モデル」の改定を行ないましたが、その後、日本経済団体連合会では SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)の考え方を基本とした行動基準が制定され、また製薬業界においても、例えば販売情報提供活動ガイドラインといった新たな指針が策定されました。そこで、今回これらの変化に対応すべく「企業行動基準モデル」については、「臨床研究」、「患者団体との関係」、「社会参画と発展への貢献」、「人権」、「内部通報」といった新たな項目を加え、2019年4月に改定した「GE 薬協企業行動憲章」にも符合するようにアップデートいたしました。「コンプライアンスプログラムガイドライン」については、先に述べたような社会状況の変化を受け、序文および該当する章の改定を行いました。

 当協会の会員各社は、これらの自主行動基準を参考にし、コンプライアンス意識の更なる向上と、徹底的・継続的な取り組みを実践してまいります。協会としては、会員各社のコンプライアンスへの取り組みを確認するとともに、各社のコンプライアンス強化のための必要な支援を行ない、協会全体としてのコンプラインアス体制のなお一層の充実を図ってまいります。

 

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