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月刊JGAニュース

サンファーマ株式会社  

「インドで生まれ、アメリカで育ったサンファーマ」

 サンファーマはインドで生まれ、アメリカで育った製薬企業です。インドで1983年に創業し、1990年代にアメリカ市場に進出、現在ではジェネリック医薬品ビジネスに加えスペシャリティ医薬品ビジネスを展開するアメリカ市場でのサンファーマの業績が、5000憶円というサンファーマ全体の業績を牽引する規模に成長しています。


 アメリカ市場に次ぐ規模の市場が、サンファーマ創業の地であり、サンファーマグローバル売上の30%を占めるインド市場です。インドは国策として「世界の製薬工場」を目指しており、「インベスト・インディア」 1) の発表では、インドは世界最大のジェネリック医薬品供給国であり、世界最大のワクチン供給国でもある、とされています。サンファーマは医薬品市場としてもダイナミックな成長を遂げるインド国内で最大の製薬企業です。

「領域特化型のスペシャリティファーマを目指して」

 ジェネリック医薬品企業としてスタートしたサンファーマは、領域特化型のスペシャリティファーマを目指して自社のビジネスモデル変革をグローバルで推進しています。皮膚科学領域、オンコロジー領域、眼科領域を重点領域と定め、新薬、ジェネリック医薬品にこだわらず市場・顧客のニーズから出発した領域特化型の製品ポートフォリオ構築を基本的な事業戦略と考えています。


 サンファーマは、新製品の継続した上市によりアメリカの皮膚科学領域では全米2位(処方せん枚数ベース)のポジションを確保しています。また、オンコロジー領域ではグローバルに展開する研究開発・生産ネットワークで、用時溶解の必要がない液剤、バッグ製剤、リポソーム製剤、放出コントロール製剤などの特殊製剤を開発し、原薬から一貫して製造できる体制を確立しています。こういった特殊オンコロジー製剤は調剤、投与時における医療従事者の暴露リスク低減、そして患者さんの服薬コンプライアンス向上のために貢献できます。


 こういった特殊オンコロジー製剤を中核としたオンコロジー領域ビジネスは、アメリカ、そしてヨーロッパ市場でサンファーマの病院市場における成長をドライブしています。


 眼科領域では、アメリカ市場において展開していたジェネリック眼科用薬に加え、2019年にはドライアイ用新薬を上市し、眼科領域におけるビジネス基盤を強化しつつあります。


 このようにアメリカを中心とするグローバル市場では、サンファーマの領域特化型スペシャリティファーマを目指す戦略が着実に推進されています。

「日本においても領域特化型のスペシャリティファーマを目指す」

 日本においては2012年の法人設立から9年目となりますが、2016年にノバルティスファーマからの長期収載品承継、2019年に皮膚科学領域に特化したポーラファルマ買収、2020年にバイオ乾癬治療新薬であるイルミア上市、2020・21年に大鵬薬品工業からジェネリック抗がん剤承継といったマイルストーンを経て、皮膚科学領域・オンコロジー領域に特化したスペシャリティファーマとしての体制を整えつつあります。


 日本においても皮膚科学領域で地盤を強化し、新たに参入したオンコロジー領域を確実に立ち上げていくことで、グローバルで高く評価されているサンファーマの「強み」を活かした製品群を日本の患者さんにもお届けできる体制を構築したいと考えています。

「インド最大の製薬企業として」

 国際情勢変化の動きは早く、日本とインドは新たな時代に適した関係構築を模索しています。インド最大の製薬企業の日本法人として、サンファーマグローバルの「強み」を日本に紹介していくだけでなく、アカデミアのイノベーションなど日本の「強み」をサンファーマグローバルのネットワークに紹介していくことにも注力していきます。そうすることで、日本とインドの関係強化に微力ながら貢献できるのではないかと考えているからです。

 

脚注:
1)インド政府「インベスト・インディア」ホームページ
https://www.investindia.gov.in/ja-jp/sector/pharmaceuticals

 

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