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月刊JGAニュース

編集後記  

 皆様は 1 日に何回体温を測り、測られているだろうか。いまや検温はすっかり日常生活の一部になってしまった。
 筆者の 1 日を振り返ってみても、朝起きて検温、会社のあるオフィスビルの入り口で検温、社内に入る前に検温、昼食時はお店で検温など最低でも 4 ~ 5 回は検温していることになる。また社内ルールで毎朝の検温を社内システムへ登録する必要もある。
 コロナ禍前はどうだったろうか。おそらく通常の健康体では風邪症状やインフルエンザに感染した際に検温する程度で、年に 1 ~ 2 回程度ではないだろうか。
 最近では、多少熱っぽいと感じる時は、もしやと思いドキッとする思いは筆者だけではないだろう。そして検温すると平熱で一安心。ややこしい世の中である。
 さて、その体温について少し考えてみたい。
 体温計には、主に実測式体温計・予測式体温計・赤外線体温計の 3 種類と言われている。
 実測式体温計は、実際の体温を測るタイプで、わきの下の場合わきをとじてから平衡温 ※ になるまで約10 分かかる。
 予測式体温計は、実測式体温計で 10 分かかる測定を、センサーと予測機能により短時間で平衡温を予測するタイプ。
 赤外線体温計は、耳/額式体温計などブローブに組み込まれた赤外線センサーで熱放射を検出し約1~ 2 秒で測るタイプ。
 3 種類どのタイプでもメリット・デメリットはあるようだが、計測時間を要するが実測式タイプがより実際の体温に近い値が得られるようだ。
 体温には周期性があり、どのタイミングで測るのかが重要である。一般的に体温は早朝に低く、午後は高めに出る。一日の中でも 1℃の高低差を示すようだ。
 大事なことは、ある程度決まった時間に計測し、日々の傾向を把握することだそうだ。
 毎日一喜一憂しながら体温を気にする日々だが、マスク着用、手洗い、うがい、手指の消毒の徹底が感染防止につながり、結果として今シーズンのインフルエンザ患者数は 1.4 万人と例年の 1000 分の 1だそうで、1999 年からの統計開始以来、初めて「流行が無かった」と判定されたのも、このような感染対策が功を奏した結果といえるだろう。
 国民全てが 1 日も早くワクチン接種を受けることが出来、コロナが終息し、来年春の桜の季節には憚ることなく花見が出来る日を待ちたい。

平衡温 ※  :わきや口を閉じてから、体の内部と同じくらいの温度になった状態

参考資料:https://www.citizen-systems.co.jp/electronic/health/news20200414_2.html
     https://kujira-zaitaku.clinic/blog/797.html
     https://weathernews.jp/s/topics/202103/310155/

O.H
 

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