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月刊JGAニュース

武田テバファーマ株式会社  

 武田テバファーマ株式会社(以下、武田テバファーマ)は、武田薬品工業株式会社(以下、武田薬品)49%、テバファーマスーティカル・インダストリーズ・リミテッド(以下、テバ)51%の出資を受け、合弁会社として2016年4月に発足、同年10月にテバ製薬株式会社から社名変更しました。主にジェネリック医薬品を扱う当社と、主に長期収載品を扱う武田テバ薬品株式会社と2社あわせて「武田テバ」という呼称でOPD(Off Patent Drug:特許期間が満了した医療用医薬品)の事業を推進しています。

 会社発足以来、患者さんに安心してお使いいただくために高品質な製品を安定的にお届けすることを最優先課題に位置付け、高い法令遵守の意識をもって当社の医薬品をお届けできるよう取り組んでいます。

 当時製造販売していた製品のうち、安定供給にリスクのあった約400品目を対象に、1品目ごとに問題点を洗い出し、関連部署が協力し合いながら、一つ一つ解決を図りました。それと同時に社員一人一人の意識の改革も行ってきました。
 設立当初はトップダウンの指示待ちになる社風がまだありましたが、患者さん・顧客を中心に考え、ボトムアップで部署が協力し合って課題を乗り越える企業文化へと変わってきています。

 2021年2月には高山に位置する工場とジェネリック医薬品事業の一部を譲渡し、新たな戦略として、経営の柱を次の4つの製品群:オーソライズド・ジェネリック、技術力やグローバルなスケールメリットを活かした特徴のあるジェネリック医薬品、長期収載品、そしてグローバルで開発しているオーファンドラッグやバイオシミラー、としました。

 その戦略の展開には親会社との連携が重要です。武田薬品については会員の皆さんはよくご存じと思いますが、もう1社のテバについて少しご紹介します。世界のジェネリック医薬品のリーダーでありながら、新薬の売上はテバ全体の約40%を占め、バイオ医薬品にも注力している会社です。テバの本社はイスラエルに所在していますが、先日3月16日夜に福島沖の地震が発生した際に、本社のコーポレートセキュリティから社長の携帯電話に、「何か困っていることはないか、人も物資も送るから、何でも言ってくれ。」との電話がありました。幸いにも当社において助けが必要な状況ではありませんでしたが、グローバルネットワークが有事に機能していることを実感した出来事でした。

 新型コロナウイルスの感染拡大においては、世界中で原材料の調達に始まるサプライチェーンの複雑性を顕在化させました。「風が吹けば、桶屋が儲かる」のように因果関係が見えにくくなっています。そのような環境下だからこそ、私たちはグローバルな製品開発力や製造ネットワークを有意に機敏に活用していきます。そして、人の命、病気にかかわる医療用医薬品を製造しているという意識を持って日本の患者さんに武田テバの医薬品をお届けしてまいります。

 

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