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月刊JGAニュース

くすり相談委員会全体研修会  

開催日:2024年2月9日
開催場所:CIVI研修センター日本橋 開催形式:会場+オンライン

 くすり相談委員会では、全会員会社を対象として、くすり相談対応者の啓発・スキルアップのための全体研修会を毎年、企画・開催しています。
 今回は、くすり相談委員会運営委員会の全体研修会プロジェクトチーム及びアンケートプロジェクトチームにおいて、以下の2テーマについて検討し、講演内容を選定しました。
●5年毎のくすり相談窓口における状況調査に基づく、情報提供のあり方等の検討
●妊婦及び授乳婦の患者に関する医療機関からの問い合わせ対応
 今年度の研修会では、会場及びWeb参加のハイブリッド型で開催し、会場15名、Web46回線で会員会社33社中25社にご参加いただきました。
 1つ目の講演は「2023年度日本ジェネリック製薬協会 くすり相談委員会アンケート結果について」と題して、当委員会の曽部 美穂 委員長より調査結果の内容が共有されました。本調査は会員会社のくすり相談部門に対して5年毎に実施しているもので、各会員会社のお問い合わせではどのような情報提供を要請されているのか?対応状況の環境に変化はあるか?といったくすり相談の現状の調査を通して、くすり相談業務のあり方等を検討することを目的としています。今回の調査も前回調査と比較できるように調査内容はある程度統一している一方で、新型コロナウイルスの流行やジェネリック医薬品の供給問題といった環境変化も踏まえ、在宅勤務や安定供給に関する問い合わせにもフォーカスを当てるといった調査内容の工夫も行いました。今回のアンケート調査では27社から回答をいただきました。5年前に比べ、くすり相談の一社当たりのお問い合わせ平均件数は上昇しており、くすり相談部門の重要性は増していることが示唆されました。相談内容も供給関連や品質に関するものの比率が前回調査より若干高くなっている傾向がみられ、ジェネリック医薬品業界を取り巻く環境が反映された結果となったものと思われます。くすり相談員の勤務状況も在宅勤務を取り入れたハイブリッド勤務としている会社も半数近くある結果が示され、勤務状況の環境変化が見て取れました。質疑応答では、調査頻度や調査方法の適切性についての意見が出る等、次回調査につながる有意義な情報交換を行うことができました。

 2つ目の講演は「妊娠と薬情報センターの取り組みと相談外来の実際」と題して、国立成育医療研究センター・妊娠と薬情報センターの八鍬 奈穂先生にご講演を賜りました。講演では、妊婦・授乳婦への薬物投与の情報については、日本人のデータが不足しており、海外のエビデンスが主であるという実情に対して当該センターによる独自の調査や病気の治療を理由に妊娠継続に後ろ向きな患者さんへのカウンセリングや、調査結果を踏まえた電子添文の妊婦・授乳婦に対する投与禁忌の項目の削除といった様々な取り組みが紹介されました。その他、どのような情報源を活用するのか、確認すべき患者背景等、薬を使う際のリスクとベネフィットを考えるにあたって必要なこと、また、大切なのは患者さんの選択をこちら側(医療関係者等)で決めず、患者さんのDecision makingを手伝うことであることなど、くすり相談員にとっては大変勉強になる知識を数多く解説いただきました。「妊婦には禁忌」「妊婦に普通は使わない」といった一言が患者さんを不安にし、子供をあきらめてしまうというお話は、我々くすり相談員も情報提供の際の回答内容について考えさせられるものでした。先生のご提案により、講演中はWeb会議システムの投票機能を活用し、先生から妊娠や授乳と薬に関する質問等が織り交ぜられ、受講者参加型の講演となり、大変有意義なご講演になりました。改めて、大変お忙しい中、今回の研修会にご協力いただいた八鍬 奈穂先生に心より御礼申し上げます。

 また、今回の研修会では、日本ジェネリック製薬協会 橋爪 浩 副会長(キョーリンリメディオ株式会社 代表取締役社長)と佐藤 岳幸 理事長よりそれぞれ開会と閉会の挨拶を賜りました。橋爪副会長からは、能登半島地震への哀悼と少子化問題等、日本の現状を踏まえた当該研修会への期待が述べられ、佐藤理事長からは、妊婦・授乳婦と薬の情報に関する八鍬先生方の取り組みの重要性と難しさについてのご講演に対する賛辞が述べられ、研修会が締めくくられました。当日はお忙しい中、研修会にご参加いただきました皆様に改めて感謝を申し上げます。

 


2023年度全国選抜小学生プログラミング大会について

※こちらのホームページで、当日の模様が動画で全てご覧いただくことが可能です☆
https://zsjk.jp/past-archive/5529/

 

 2024年3月3日(日)「2023年度全国選抜小学生プログラミング大会」全国大会が開催されました。本大会の【テーマ】「みんなのみらい」を踏まえて、“自分のみらい、大切な人のみらい、地域のみらい。みんなの明るいみらいのために役立つようなアイデアがつまった未来志向の作品”が募集され、全国で1034組の応募がありました。
 大会当日は、全国の予選会で選抜された46組55人のファイナリストの発表が行われました。会場には、ファイナリストとそのご家族・支援者の約200名以上が集まりました。
 小学生らしい夢のある楽しいプログラム作品から、介護や福祉などの社会的課題の現場を取材して、そこでの問題解決を目指すプログラム作品など多種多様の作品が集まりました。
 その中で、グランプリを受賞した宮崎県代表の上田蒼大さんの作品は、人前で声が出しにくいという自分の障害を克服するため、人工音声に生成人工知能(AI)を組み合わせて、自分のかわりに、会話をしてくれるプログラムで、飲食店で注文するなど日常生活の場面に応じた、筆談より素早く、ジェスチャーより正確な意思伝達を目指した作品です。
 GE薬協は、本大会の協賛団体となっており、会場で、GE薬協ブース「鷹の爪団のどうしてそんなにお金がかかるの」を設置して、鷹の爪団の3本の動画①世界の医療制度、②医療のコスト、③医療を止めるなを上映するとともに、関連ポスターの掲示を行いました。
 保護者の方だけでなく、ファイナリスト及び御家族の小学生の方にも、熱心にご視聴頂きました。お出でいただいた皆様ありとうございました。
 そして、本大会にチャレンジした全国の小学生の皆さん、本当にお疲れ様でした! 

 

 

<参考>
フォトレポート「2023年度全国選抜小学生プログラミング大会(3月3日)」
https://www.jga.gr.jp/news/240305_005334.html

 

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