ジェネリック医薬品の安定供給に関する当協会の取り組みについて
日薬連「医薬品供給状況」の分類分析結果の公表について
医薬品の供給状況について、2025年3月までは日本製薬団体連合会(日薬連)が毎月調査を行い、一覧や集計結果を公表していましたが、2025年4月以降は厚生労働省 「医薬品供給状況報告」 に一本化されています。
しかしながら、成分単位や成分規格単位での供給状況が分類されていないなど、供給不安の全体像や今後の見通し等の情報を整理できていなかったことから、GE薬協として、2025年2月に医薬品供給状況分類分析プロジェクトを設置し、日薬連 「医薬品供給状況」 調査結果/厚生労働省 「医薬品供給状況」 に基づき医薬品の供給状況の分類分析を行いました。
【設置目的】
① 全薬価収載医薬品について、成分別や成分規格別の供給状況を分類整理すること
② ①の結果をベースに、長期間続いている医薬品の供給不安の全体像を、医療機関、薬局、製造販売承認企業などのステークホルダーに公表すること
③ 今回の供給状況の分析分類結果を 「品目一覧」 「成分規格一覧」 「成分一覧」 で提供すること
【分類分析方法】
① 薬価収載されているすべての医療用医薬品のうち、薬価削除予定品目を除いた品目を成分別/成分規格別に整理し、以下の3つのカテゴリーに分類
✓ 供給制限が生じた場合に供給側を中心とした対応が必要なもの
✓ 需要変動が大きく、供給制限が生じた場合に総合的な検討が必要
✓ 生薬関係
② それぞれのカテゴリーごとに、さらに、以下の4つのカテゴリーに分類
✓ 通常出荷中
✓ 事実上供給に大きな支障なし(以下、「事実上供給不安なし」という)
✓ 供給不安あり
✓ その他
③ ②の 「供給不安あり」 について、さらに、以下の2つのカテゴリーに分類
✓ 当該成分/成分規格の供給は主にGE薬協会員企業で構成
✓ 当該成分/成分規格の供給はGE薬協会員外企業を含め構成
<参考>
ジェネリック医薬品の安定供給に関する当協会の取り組み
URL:https://www.jga.gr.jp/stable-supply-efforts.html
事実上供給に支障がないと考えられる品目の「供給制限解除等の検討」要請について
安定供給責任者会議では、本年2月にプロジェクトチームを立ち上げ、日薬連 「医薬品供給状況に関する調査(2024年12月)」 に基づき、成分単位や成分規格単位での医薬品供給状況の分類分析を行い、その結果について、本年4月16日の当会議においてメンバー各位と共有したところです。また、その結果については 「GE薬協産業構造のあり方研究会報告書 中間とりまとめ」(本年5月27日理事会決定)に反映させるとともに、当協会としての今後の具体的対応方針をとりまとめたところです。
さらに、厚生労働省 「医薬品供給状況」 に基づき、本年6月末時点の医薬品供給状況の分類分析を行いました。今般、その結果に基づき、会員各社に対して 「事実上供給に支障がないと考えられる品目」 の供給制限解除等の検討に関する依頼をさせていただきました。
【会員各社における供給制限解除等の検討に関する内容】
- 今般の分類・分析結果で 「事実上供給不安なし」 と分類した成分規格のうち、出荷状況を 「限定出荷」 又は 「供給停止」 としている品目については、特段の事情がある場合を除き、可能な限り早急に 「通常出荷」 とすることにつきご検討頂く。
- 上記1.の検討の結果、「通常出荷」 とすることができない品目で、「限定出荷(他社品の影響)」 となっている場合は、「限定出荷(自社の事情)」 に変更することにつきご検討頂く。変更に当たっては、厚生労働省へその旨ご報告をお願いする。
- 各社による上記1.及び2.の検討結果については、当協会事務局にご報告頂く。また、当会議としては、その後も検討状況のフォローアップを行い、その結果を当協会ホームページに公表する予定とする。
- 今般の検討対象となる 「事実上供給に支障がないと考えられる品目」 以外にも、供給制限解除が可能な品目があると思われ、各社におかれましてはこの機会に幅広にその可能性につき検討頂く。
<参考>
GE薬協産業構造のあり方研究会報告書 中間とりまとめ
URL:https://www.jga.gr.jp/assets/uploads/2025/98a7c678c06c69fb55a5f31bbe9c999300f28b27.pdf