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月刊JGAニュース

第15回 レギュラトリーサイエンス学会学術大会での講演について  

 学会名 第15回 レギュラトリーサイエンス学会学術大会

●会期:2025年9月5日(金)・6日(土)
●場所:一橋大学一橋講堂(東京都千代田区)
●演者:日本ジェネリック製薬協会 製剤研究会委員長 平井 寿和 氏

シンポジウム「ジェネリック医薬品の開発とICH適用に対応したCMCの展開」において、「ジェネリック医薬品の開発と不純物ガイドライン」と題する講演を行った。

 ジェネリック医薬品の審査は、いわゆる同一性調査により、先発医薬品との規格や生物学的な同等性が審査されている。2000年ごろまでの審査では、いかにしてジェネリック医薬品の規格を先発医薬品のものに一致させるかが重要視されていた。これは試験方法の一致にまで及び、定量においての分析法の選択はもとより、測定波長の選択にまで及ぶことがあった。

 1995年に原薬の不純物ガイドライン、1996年に製剤の不純物ガイドラインが発出された。不純物ガイドラインの適用対象は新薬であるが、ジェネリック医薬品が規格を一致させる相手方の先発医薬品がガイドラインに準拠する関係上、ジェネリック医薬品の審査にも大きく影響した。1995年以降30年間にわたってジェネリック医薬品の承認申請に関わってきた経験ももとに、当時の審査の変化を示すいくつかの事例を紹介した。

 先発医薬品とジェネリック医薬品とでは原薬の合成方法や製剤の処方及び製法が必ずしも同一ではなく、不純物プロファイルも同一であるとは限らない。様々なジェネリック医薬品があり、それぞれが医薬品として適正な品質であるためには、先発医薬品とジェネリック医薬品との準拠する基準の一致に視点をおいた同一性調査が望まれる。