2025年 ジェネリック医薬品の流通に関するアンケート調査結果
【アンケート調査の概要】
〇調査方法:会員会社へのmail発信による聞き取り調査
〇調査対象期間:2024年4月1日~2025年3月31日
〇調査実施期間:2025年7月18日~2025年8月29日
〇回答提出社数:会員企業30社中29社(提出率:96.6%・未回答1社)
【前提条件】
●会員各社の決算月が異なりますが、アンケートは直近2期分の決算の数字でご返答下さい。例えば3月決算の会社は2024年3月度決算と2025年3月度決算の数字を、12月決算の会社は2023年度12月決算と2024年12月決算の数字をご記入下さい。
●吸収合併など集計に影響を及ぼすと考えられる事項があった場合は、備考欄にご記入下さい。
●対象品目は承認品目とし、販売のみの製品は除いて下さい。また、原薬の販売や受託加工費は含めず、あくまでも医療用医薬品の最終製品の売上高のみをご記入下さい。
【質問1】貴社の医療用医薬品の販売金額をご記入下さい。
●「ジェネリック医薬品(後発医薬品)」は、「診療報酬上の後発医薬品」(日本薬局方における「診療報酬上の後発医薬品」は含み、昭和42年9月末日以前承認品目は除く)を対象として下さい。
●「先発医薬品・その他」については、上記に該当しない医療用医薬品の売上をご記入下さい。
表1 販売金額と構成比
【質問1コメント】
表1では「B.先発医薬品、その他」の売上が増えた要因として、後発医薬品から基礎的医薬品となった品目や、薬価が長期収載品と同等かそれ以上となり診療報酬上の後発医薬品から外れた品目が増えた事が影響していると考えられる。
また表2の売上規模階層別では1期前と比較して1,000億超の会社が1社増え4社となった。表3のGE医薬品の売上規模での1,000億超の会社は2社で1期前と変化はなかった。
※質問の前提条件として、自社の承認品目のみを集計しており、原薬販売及び受託加工費は含んでいないので経営実態との乖離があります。
【質問2】質問1の「A.ジェネリック医薬品(後発医薬品)」について、ルート別年間売上(単位:百万)をご記入下さい。
表4 販売ルート別年間売上と構成比
【コメント】
表4では卸ルートが1期前より売上が3.7%増加、販社ルートは▲4.4%減と若干縮小傾向が見受けられる。直販ルートは9%の伸びであった。
グラフ3の販路ルート別売上比率では1期前と大きな変化はなかった。
各ルート別取引社数では80%の会社が卸との取引を行っていた。
【質問3】施設別取引高をご記入下さい。(※質問2で①~③に売上があった会社のみ)
●各社で把握しているもののみを記載して下さい(集計ができない場合は「未集計」に記載して下さい)
●病院の売上の内訳(DPC対象病院・その他の病院)についても、可能な限りご協力下さい。
●質問2の「小計」が、以下の「医療機関合計」と等しくなるように記載下さい。
表5 施設区分別取引高と構成比
【コメント】
表5では調剤薬局は1期前より6.8%の伸びを示している。一方、病院が▲15.3%、診療所が▲8.1%と1期前を大きく下回っている。
病院が大きく前期を下回っている要因としては質問1と同様に後発医薬品から基礎的医薬品となった品目や、薬価が長期収載品と同等かそれ以上となり診療報酬上の後発医薬品から外れた品目が増えた事が影響していると考えられる。
またグラフ5の施設区分別売上比率では、直近で調剤薬局77%、病院12%、診療所9%、その他2%であった。
【質問4】貴社の製造中止品目に関してお聞きします。
①直近年度の製造中止品目数をご記入ください。
※一部の包装単位のみの中止は含みません。
②直近決済の製造中止の理由と品目数
※1社直近の製造中止品目は31品目あったが、その理由は非開示の為、②の合計は288
有効回答29社
G:「その他」を選んだ場合の具体的な理由
A社
現製造工場閉鎖に伴い、製造移管を検討しましたが移管先がみつからなかったため
③御社の包装単位の一部のみ(ウィークリー包装など)の製造中止品目数をご記入ください。
【コメント】
製造中止の理由で「不採算」の品目数は昨年調査では247品目であったが、直近の調査では86品目と大幅に減少した。
其々の製造中止理由の比率はグラフ6参照。