2025年9月25日付で「医療用医薬品への供給問題への対応に係る行動計画」が、関係団体宛で厚生労働省医政局医薬産業振興・医療情報企画課長名で通知されました。^１）2）

　本行動計画は、令和2年度以降発生している、後発医薬品製造販売業者を中心とした、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」に係る行政処分事案に代表される、製造販売業者に起因する供給問題への対応を念頭に置いていますが、本行動計画においては、製造販売業者からの供給量の不足に起因した供給問題を対象とした上で、全ての関連主体による有効な取組についても整理し、記載されています。「供給問題」については、下記が定義されています。

・「供給不足」：需要に対して医薬品の供給が不足することによる、限定出荷又は供給停止の発生。
・「供給不安」：供給不足が生じるおそれ。

　上記で定義される供給問題において、発生する代表的な要因（リスクシナリオ）が整理されています。要因は「災害・紛争」「サプライチェーン上のリスク」「パンデミック」「品質問題、設備問題、事故」「経営上の理由による品目整理・生産中止」「市場の需要変動」などに分類されており、それらが顕在化したときの対応としては①自社の事情による供給問題、②他社品の影響による供給問題、③その他（市場の需要変動等）に収束するとされています。

　本行動計画の主体は、「国」、「製造販売業者」、「卸売販売業者」及び「医療機関・薬局」とされており、それぞれにおいて平時・供給不安発生時に求められる行動が示されています。

1)「医療用医薬品の供給問題への対応に係る行動計画」の策定について（通知）
（医政産情企発0925第2号令 和7年9月25日）
PDF：https://www.mhlw.go.jp/content/001568784.pdf

2)医療用医薬品の供給問題への対応に係る行動計画
PDF：001568785.pdf
掲載ページ：https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/kouhatu-iyaku/index_00006.html　（上記通知も同ページに掲載）