薬制委員会 全体会議 PMDA講演について
日時:2026年(令和8年)3月19日(木)15:00~16:30
場所:ライフサイエンス ハブ A会議室
形式:対面+Web会議方式のハイブリッド開催
参加者数:97名(対面参加 75名、WEB参加 22名)
講演プログラム
講演Ⅰ: 最近のジェネリック医薬品の承認審査に係る留意事項について
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)
ジェネリック医薬品等審査部 審査役 藤野 隆介 先生
講演Ⅱ: ICHガイドラインのジェネリック適用に関する具体的な運用内容及び審査方針について
━ 安定性(規格設定)の具体的運用について ━
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)
ジェネリック医薬品等審査部 部長 髙木 和則 先生
説明会概要
GE薬協 薬制委員会では隔月に全体会議を開催しており、年1回の頻度で、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)ジェネリック医薬品等審査部によるジェネリック医薬品の審査等に関する協会会員向け講演会を開催しています。
本年もPMDAジェネリック医薬品等審査部にご協力を頂き、髙木部長、藤野審査役による講演を行って頂きました。今回の講演では、薬制委員に加えて他の委員会や協会会員会社から97名が参加されました。
第Ⅰ講演は、藤野審査役によるご講演で、初めに製造販売承認書(以後「承認書」と称す。)に記載される内容に関する全般的な事項についての説明が行われました。
ジェネリック医薬品の市販後の「有効性」と「安全性」、更に「生物学的同等性」を保証しているものは「品質」であり、開発段階で確認された「有効性」と「安全性」を保証するためには、開発段階で「有効性」と「安全性」が確認された薬剤と同等の品質が常に保証(製造)されていることが重要であり、その品質の恒常性確保に必要な事項を適切に選択したものを承認書に記載する、という基本的な考えが説明されました。また、承認書には、実際の製造工程に基づく品質確保に必要な事項を適切に記載すべきであるが、その記載の程度は、医薬品の特性、企業の開発戦略、当該企業が保有しているデータ等により異なる。そのため適切なデータから品質に影響を与えないことが明らかな事項については、承認書には記載せずに、製造手順書(SOP)等に記載し、GMP(医薬品等の製造管理及び品質管理の基準)管理下での対応も可能である、という極めて重要な点についての説明も行われました。
更に、承認書に記載されている事項を変更する際の留意点として、具体的な事例に基づく考え方などについても分かり易く解説して頂きました。また、これらに加え、PMDAジェネリック医薬品等審査部で実施されている各種相談、試行導入されている承認書の変更管理に関する中等度変更事項、年次報告に係る変更手続きなど、ジェネリック医薬品の承認書について、より適切な薬事対応を行う上では大変参考になる内容のご講演を行って頂きました。
第Ⅱ講演は、髙木部長によるご講演で、冒頭「対応について、迷った場合にはまず相談してください」という説明から開始されました。これは、薬事対応の問題が生じた際、自社であれこれ迷うより、早めにPMDAに相談して頂きたいということで、大変重要な内容の説明でした。ただ、「どうすれば良いか教えて欲しい」というのは相談ではないので、ある程度自社で判断した内容の適否・判断に至る背景や根拠などの方向性を確認するような相談を行って頂きたいとのことでした。
その他、承認書に記載されるべき事項、承認書の将来像(適正な管理)について、承認書と製造現場の目指すべき姿など、承認書に係る重要な点について丁寧な説明を行って頂きました。
ICHガイドラインのジェネリック医薬品への正式適用については、適用に向けた議論の背景や目的・展望、適用によって変わること、適用に係る運用上の課題に対する論点などについて、特に安定性及び規格設定に関する留意点などの具体的な事例や業界から提示した、ICHガイドラインのジェネリック医薬品適用に関する質問への回答とその解説など大変参考になる説明が行われました。
ジェネリック医薬品については、現下の安定供給問題への対応が必要になりますが、ICHガイドラインのジェネリック医薬品適用後の近い将来には、海外規制当局による簡略審査にも利用可能なジェネリック医薬品の審査報告書(対象は新規申請品目)の作成・提供などがPMDAにて検討されており、これらによるジェネリック医薬品の海外展開の展望などが期待されている点などについてもご講演を行って頂きました。
以上のとおり、髙木部長、藤野審査役には、薬事対応を行うためにも大変重要な内容のご講演を行って頂くことができました。
また、薬制委員会では2026年度においても、協会会員会社を対象としたPMDA講演を企画する予定です。