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ブルーブック

ブルーブック

これまで後発医薬品の品質確保のために厚生労働省・PMDA・国立医薬品食品衛生研究所が中心に行っていた「後発医薬品品質情報提供等推進事業」と地方規制当局が中心に行っていた「後発医薬品品質確保対策事業」について、今後はジェネリック医薬品・バイオシミラー品質情報検討会(国立医薬品食品衛生研究所)が司令塔となり、一元的に品質確保を推進することになりました。ジェネリック医薬品・バイオシミラー品質情報検討会で検証された後発医薬品の品質に関する種々のデータが先発医薬品を含めて一つのシートに有効成分毎に纏められ(このシートがブルーブック)、後発医薬品がない製剤やバイオ・歯科用製剤等を除いた製剤について、国立医薬品食品衛生研究所のホームページで情報公開されることとなります。


ブルーブックは、1後発医薬品の生物学的同等性試験結果(以下BE試験結果)、2品質再評価結果、3溶出試験結果、4後発医薬品品質確保対策事業検査結果(以下検査結果)の4つの情報で構成されます。ここでBE試験結果は、添付文書、審査報告書及びインタビューフォーム(以下IF)の中から、より上位の情報源の情報が記載されます。また、溶出試験結果は、ジェネリック医薬品・バイオシミラー品質情報検討会資料もしくは医療用医薬品品質情報集(オレンジブック)溶出曲線測定例の中から、より上位の情報源の情報が記載されます。検査結果は、検査結果報告書に基づき、年度毎に調査結果の適否が記載されます。これらの情報から作成された案が各製造販売業者で確認された後、ブルーブックワーキンググループ及びジェネリック医薬品・バイオシミラー品質情報検討会で協議され、確定したものから随時公表されます。


ブルーブックのデータシートは2017年3月31日に4成分(ウルソデオキシコール酸、エパルレスタット、カルベジロール、シルニジピン)が公表されましたが、今後、年3~5回(1回数十成分)の頻度で確認が予定されており、平成32年度12月薬価収載品目まで作成される予定です。各製造販売業者は、公開される上記1~4の情報について確認し、万一、試験結果が不適等の場合には各社の是正・対応状況を適切に記載する必要があります。またBE試験結果は情報源である添付文書やIFに情報がなければ空欄のまま記載されるため、追記等の対応を進める必要があります。JGAでは、引き続き必要となる情報や情報提供に伴う懸念事項について、会員企業間で意見交換・情報共有を行っていきたいと考えております。


ジェネリック医薬品・バイオシミラー品質情報検討会
https://www.nihs.go.jp/drug/ecqaged.html


JGAニュースNo.109(2017年5月号 )

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