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【Factに迫る!】『価値創造思考(イノベーション思考)まとめ』について

【Factに迫る!】『価値創造思考(イノベーション思考)まとめ』について
目次

【Factに迫る!】『価値創造思考(イノベーション思考)まとめ』について

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前回、『価値創造思考(イノベーション思考)パート3』について紹介いたしました。
今回も、読者の反響から、『価値創造思考(イノベーション思考)まとめ』を紹介します。

今回、「経営教育―人生を変える経営学の道具立て―」から「価値創造三種の神器」の1つ目「未来創造の円形」、2つ目「問題解決の三角形」、3つ目の「七転八起の四角形」のまとめについて紹介いたします。

①『価値創造思考(イノベーション思考)未来・現在・過去』

今回も、慶応義塾大学商学部 岩尾俊兵准教授の著書『経営教育』―人生を変える経営学の道具立て―から、「価値創造三種の神器」のまとめについて紹介します。(図1)

 

(図1)著者作図
引用:経営教育 岩尾俊兵[著] 角川新書

 

岩尾准教授曰く、
価値創造三種の神器は、未来・現在・過去の問題について、価値創造の発想で問題設定・問題解決するための思考道具です。時間軸に沿った価値創造です。

「未来創造の円形」のKeyは、私的な欲望さえも、「奪う」から「創る」への第一変換と、「利己」から「利他」への第二変換を通じて、公的なビジョン=大義名分 への2回変換です。

「問題解決の三角形」は課題解決の思考法―脳みそを「価値ある問題解決を生み出せる油田」―として 「そもそも何を目指していたのか」「究極の目的は何か」を考えぬくことです。

「七転八起の四角形」は、「次の一手」を考える思考道具です。出来事に対する「思いがけない効果」が見つかります。

そして、個々人が価値奪い合いのパラダイム(価値奪取思考、価値有限思考)と価値創り合いのパラダイム(価値創造思考、価値無限思考)を使い分けるだけでも「その個々人には」大きなメリットがあります。

仕事でも会社経営でも人生でも、価値奪取と価値創造の2種類の思考を使えますから他者と比べて打ち手が2倍になります。としています。

「価値創造思考」は、我々ビジネスパーソンにとっても大きな武器になることは間違いありません。

ここで読者のコメントを紹介します。
「問題解決の三角形」では、子育ても夫婦でよく対立するけど、「子供に幸せになって欲しい」というのが「究極の目的」だと考えると解決しそう。コンフリクトマネジメントにもつながる。

「七転八起の四角形」では、この考え方はレジリエンスにも活用できるのでは、と感じました。
起こった嫌な事象を嫌な事で終わらせず、いかに自分の糧とするかという観点は、ウェルビーイングを高める上で非常に重要だと感じています。

ストレス耐性も向上してくる。

自分にはどうしようもない出来事のマイナスに、自分で引きずられていきがちだけど、これから引き起こす出来事のプラスをぶつけて相殺してあげるというのは、なるほどな と思いました。
後から思えば、マイナスの出来事が(良くなる)起点だったということはあります。

自分ではどうすることもできない出来事のマイナス、弱みに強みで打ち消す、
コンプレックスを抱えている方は必見ですね。
今の苦しい経験は今後の糧になる、自分のこんな性格がいやだけど、その性格が幸いしたこともあると考えると、人生が楽になるかも。

何事もポジティブ思考が大事! これからも少しでも前向きに考えていきたいと思っています。

等々、大変示唆に富む嬉しいコメントを数多く頂いています。

②『T型経営教育』

「価値創造思考」の「T型経営教育」について紹介いたします。(図2)

 

(図2)著者作図
  引用:経営教育 岩尾俊兵[著] 角川新書

 

岩尾准教授曰く、
価値創造三種の神器をうまく使う方法として、T型経営教育について、個々のビジネスパーソンご自身の人生経験に基づいた価値創造実践が蓄積していきます。

自分の人生の歴史に根差した価値創造経験を積みながら、他者の経験に根差した知識も取り入れていくことで、より大きな視野での価値創造が可能になります。

そして、人生の経験者/組織の経営者としてのプロフェショナリズムが醸成されていきます。誰もが人生経営のプロになる。
その中から、組織経営のプロが生まれてくる。

経営学には「目の前の人の役に立ちたい」という使命感があります。
経営教育を学べば、人生も会社もプラスになる確率が高くなる。
としています。

我々ビジネスパーソンも身近から、この経営教育を広め、価値創造思考を自ら実践することで、個々人のライフサイクルマネジメントにプラスになることは間違いありません。

我々の脳みそを「価値ある問題解決を生み出せる油田」として、経営知識と経営意識をという無形資産を駆使し、価値を創造していけば、有形資産だけを持つ人より豊かな人生を歩めるのではないでしょうか。

ビジネスパーソンのみなさんも価値無限思考、価値創造思考を世の中に広めて参りましょう。

この思考は、だれもがウェルビーイングになるために寄与するのでないかと考えます。
そして、ビジネスパーソンご自身の価値創造(イノベーション)にも貢献する可能性が高いです。

VUCA時代のエクセレントビジネスパーソンは、「価値創造思考(イノベーション思考)」を身に付けることで、いつまでも変化できる自分自身をマネジメントし、エキサイティングに、「ありたい姿」である未来の価値を創造し、自分らしい「ウェルビーイング」に近づける可能性が高まります。

③最後に

医薬品・医療機器企業はこれから、「価値創造思考(イノベーション思考)」を実践することで、自社を「トランスフォーメーション」し、持続可能(SDGs)な国民皆保険を含めた社会保険制度維持に貢献していくべきと考えます。

2025年7月
文責:ニプロ株式会社 山口博人(日本FP協会会員AFP)

参考情報
〇『価値創造思考(イノベーション思考)パート3』:日本ジェネリック製薬協会JGA
https://www.jga.gr.jp/jgapedia/ge/250701.html
〇『価値創造思考(イノベーション思考)パート2』:日本ジェネリック製薬協会JGA
https://www.jga.gr.jp/jgapedia/ge/250606.html
〇『価値創造思考(イノベーション思考)』:日本ジェネリック製薬協会JGA
https://www.jga.gr.jp/jgapedia/ge/250501.html
〇『イノベーション・プラットフォーム』:日本ジェネリック製薬協会JGA
https://www.jga.gr.jp/jgapedia/ge/250401.html
〇『働きがい』:日本ジェネリック製薬協会JGA
https://www.jga.gr.jp/jgapedia/ge/250303.html
〇『心理的安全性』:日本ジェネリック製薬協会JGA
https://www.jga.gr.jp/jgapedia/ge/250203.html
〇『社会的インパクト』:日本ジェネリック製薬協会JGA
https://www.jga.gr.jp/jgapedia/ge/250106.html
〇『マネジメント現在・過去・未来(パート3)』:日本ジェネリック製薬協会JGA
https://www.jga.gr.jp/jgapedia/ge/241202.html
〇『マネジメント現在・過去・未来(パート2)』:日本ジェネリック製薬協会JGA
https://www.jga.gr.jp/jgapedia/ge/241101.html
〇『マネジメント 現在・過去・未来』:日本ジェネリック製薬協会JGA
https://www.jga.gr.jp/jgapedia/ge/241001.html
〇『金融リテラシー』:日本ジェネリック製薬協会JGA
https://www.jga.gr.jp/jgapedia/ge/240902.html
〇『マーケティング・イノベーション』:日本ジェネリック製薬協会JGApedia
https://www.jga.gr.jp/jgapedia/ge/240801.html
〇『人材バランスシート』:日本ジェネリック製薬協会JGApedia
https://www.jga.gr.jp/jgapedia/ge/240701.html
〇『キャリアオーナーシップ』:日本ジェネリック製薬協会JGApedia
https://www.jga.gr.jp/jgapedia/ge/240601.html
〇『レジリエンス』:日本ジェネリック製薬協会JGApedia
https://www.jga.gr.jp/jgapedia/ge/240501.html
〇『非認知能力』:日本ジェネリック製薬協会JGApedia
https://www.jga.gr.jp/jgapedia/ge/240401.html
〇『ファイナンシャル・ウェルビーイング』:日本ジェネリック製薬協会JGApedia
https://www.jga.gr.jp/jgapedia/ge/240304.html
〇『イノベーションと無形資産』について:日本ジェネリック製薬協会JGApedia
https://www.jga.gr.jp/jgapedia/ge/240201.html
〇『非財務情報可視化』について:日本ジェネリック製薬協会JGApedia
https://www.jga.gr.jp/jgapedia/ge/240109.html
〇『2023年ノーベル経済学賞、ノーベル生理学・医学賞』について:日本ジェネリック製薬協会JGApedia
https://www.jga.gr.jp/jgapedia/ge/231201.html
〇『リスキリング(鳥の目、虫の目、魚の目)』について:日本ジェネリック製薬協会JGApedia
https://www.jga.gr.jp/jgapedia/ge/231101.html
〇『三位一体の労働市場改革』について:日本ジェネリック製薬協会JGApedia
https://www.jga.gr.jp/jgapedia/ge/231002.html
〇『女性活躍推進』について:日本ジェネリック製薬協会JGApedia
https://www.jga.gr.jp/jgapedia/ge/230901.html
〇『次世代育成支援対策』について:日本ジェネリック製薬協会JGApedia
https://www.jga.gr.jp/jgapedia/ge/230801.html
〇『AI戦略』について:日本ジェネリック製薬協会 JGApedia
https://www.jga.gr.jp/jgapedia/ge/230703.html
〇『PBR革命』について:日本ジェネリック製薬協会 JGApedia
https://www.jga.gr.jp/jgapedia/ge/230601.html
〇『日本版ジョブ型』について:日本ジェネリック製薬協会 JGApedia
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〇『Society 5.0』について:日本ジェネリック製薬協会 JGApedia
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〇『ウェルビーイング・マーケティング』について:日本ジェネリック製薬協会 JGApedia
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〇『サステナビリティ・トランスフォーメーション(SX)』について:日本ジェネリック製薬協会 JGApedia
https://www.jga.gr.jp/jgapedia/ge/230201.html
〇『インパクト加重会計』について:日本ジェネリック製薬協会 JGApedia
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〇『KPI経営』について:日本ジェネリック製薬協会 JGApedia
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〇『価値創造経営』について:日本ジェネリック製薬協会 JGApedia
https://www.jga.gr.jp/jgapedia/ge/221101.html
〇『ムーンショット経営』について:日本ジェネリック製薬協会 JGApedia
https://www.jga.gr.jp/jgapedia/ge/221003.html
〇『人的資本経営(パート3)』について:日本ジェネリック製薬協会 JGApedia
https://www.jga.gr.jp/jgapedia/ge/220901.html
〇『人的資本経営(パート2)』について:日本ジェネリック製薬協会 JGApedia
https://www.jga.gr.jp/jgapedia/ge/220801.html
〇『人的資本経営』について:日本ジェネリック製薬協会 JGApedia
https://www.jga.gr.jp/jgapedia/ge/220701.html
〇『ウェルビーイング経営』について:日本ジェネリック製薬協会 JGApedia
https://www.jga.gr.jp/jgapedia/ge/220601.html
〇『VUCA時代経営』について:日本ジェネリック製薬協会 JGApedia
https://www.jga.gr.jp/jgapedia/ge/220510.html
〇『パーパス経営』について:日本ジェネリック製薬協会 JGApedia
https://www.jga.gr.jp/jgapedia/ge/220325.html
〇『ESG経営』について:日本ジェネリック製薬協会 JGApedia
https://www.jga.gr.jp/jgapedia/ge/220120.html